「行人 夏目漱石 新潮文庫」読了.
今,漱石を発表順に読んでる.
へたなドラマよりずっとおもしろい.
これまでの小説もだけど,これもプラトンやニーチェの西洋哲学や漱石の禅や仏教観をもとに自身の考えを小説化してるように感じる.
自意識過剰な弟の二郎と学問のし過ぎ神経症気味で妻の直を信じきれていない兄・一朗とそんな兄に無神経な態度で接する妻・直との関係が中心となって話は展開していく.
最後は友人のHとの旅行で兄は自分を理解しだすが,その後三人の関係はどうなったのか,兄はどのような人生に進んでいくのか.謎のまま終わる.
兄の一朗が,弟の二郎が,嫂の直が気になる.一朗夫婦がどうなったか気になる.
毎度のことだけど,最後のほうにくると一気に読み終えたくなる.
2012年7月25日水曜日
2012年7月17日火曜日
2012年7月8日日曜日
「傷のあるリンゴ 外山滋比古」 読了
「傷のあるリンゴ 外山滋比古 東京書籍」 読了.
過去の著書と重複する内容もあるが,かなりが新しく読めた.
いつもながら読みやすく,そして,なるほどと感心させられる.
空いた時間に読むのによく,当たり前のことだが再確認させてくれる.
また,次の新刊も買ってしまうだろう.
過去の著書と重複する内容もあるが,かなりが新しく読めた.
いつもながら読みやすく,そして,なるほどと感心させられる.
空いた時間に読むのによく,当たり前のことだが再確認させてくれる.
また,次の新刊も買ってしまうだろう.
2012年7月3日火曜日
「彼岸過迄 夏目漱石」読了
「彼岸過迄 夏目漱石 新潮文庫」読了.
帯に”現代の愛の不毛はこの作品からはじまった.自意識が強く内省的な男と自由で積極的な女.漱石の男女観を結実させた恋愛小説”とあるがこの作品は不毛の愛ではない.
養子であることを知らずに普通に育てられた須永.しかし,何となく自分自身の存在に違和感を感じ,でも自分ではどうしてよいかわからないでいる.
ホントは弱い,でもそれを知られたくないので,精一杯に自分を演じている千代子.彼らの不器用な恋愛のように読めた.
それを外から観ることしかできない田口.その田口を通じて二人の関係を知りえた読み手.そして,最後は呪縛から解き放たれた須永.この先の須永と千代子の関係がどうなったのか知りたいと思った.
ところで,この作品でも松本の幼子,宵子が死ぬ.須永は継子.漱石の生い立ちが作品の動機か.
帯に”現代の愛の不毛はこの作品からはじまった.自意識が強く内省的な男と自由で積極的な女.漱石の男女観を結実させた恋愛小説”とあるがこの作品は不毛の愛ではない.
養子であることを知らずに普通に育てられた須永.しかし,何となく自分自身の存在に違和感を感じ,でも自分ではどうしてよいかわからないでいる.
ホントは弱い,でもそれを知られたくないので,精一杯に自分を演じている千代子.彼らの不器用な恋愛のように読めた.
それを外から観ることしかできない田口.その田口を通じて二人の関係を知りえた読み手.そして,最後は呪縛から解き放たれた須永.この先の須永と千代子の関係がどうなったのか知りたいと思った.
ところで,この作品でも松本の幼子,宵子が死ぬ.須永は継子.漱石の生い立ちが作品の動機か.
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