2014年1月22日水曜日

「おしゃべりの思想 外山滋比古」読了

おしゃべりの思想 外山滋比古 筑摩文庫」読了.

これは1980年に毎日新聞社から刊行された「ことばの四季」を精選・再編集されたもの.最後の「雑談の妙」は書き下ろしになってる.

「おしゃべり」とあるがおしゃべりについて書かれているわけではなく,おしゃべりに使われることばについて,著者の雑感がまとめられている.

最後の方にある「母国語」はまさにと思った.

近年,英語教育が文科省主導でより活発になっている.ここではポーランドの過去の分割統治の状況をあげ,純母国語を守ることが国民性・国民の文化活動を守ることになることが書かれている.

道具としての英語が必要で,英語に支配される必要はない.つねづねそう思っていた.

日本にいる外国人が「日本人は日本語をもっと大切にしなくてはいけない」,「日本人は自らの手で日本語を捨てている」と言っている.考えさせられる.

著者の本は読むたびに,日本語のことばのよさ,多様さ,意味深さを感じる.

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